[MF]導入時の会計データ移行手順

事業経営

こんにちは。柏の葉税理士事務所の徳田大輔です。
当事務所はマネーフォワード(以下、MF)を基幹ソフトとしており、自身で活用するとともに、顧問先のお客様にお奨めしています。最近は、令和5年分の確定申告を終えた個人事業主の方から、会計ソフトをMFに切り替える際のサポート依頼が増えてきました。

本稿では、比較的多くの個人事業主が使用している弥生会計からMFへの変更を例に、変更時に行うこととなる手順を簡単にまとめました。弥生会計以外の会計ソフトも概ね同様の流れとなります。
 ・MF契約(1ヶ月無料)
 ・3回のエクスポート・インポート
 ・固定資産の登録
 ・データ連携

※本稿の内容は2024年4月時点のものです。今後、機能等が改定される可能性がありますので、ご了承ください。


1) MF契約(1ヶ月無料)
初めにMF社との契約が必要となります。1ヶ月は無料で利用できますので、まずは気軽に触れてはいかがでしょうか?MF社のウェブサイトから「新規登録」をクリックし、利用規約の確認や氏名・業種などの入力を行った上で「無料トライアル」を選択ください。

利用を始めると、「事業者番号」という8桁の数字が付与されます。事業者番号は簡単に抹消されることはありませんので、無料期間の終了後、数ヶ月~数年間、MFを使用しない時期があっても、使用再開時には設定や仕訳を引き継げます

本稿執筆時点では「利用開始の翌日までに月額プランをお申し込みで基本料金が2ヶ月間70%OFF」といった期間限定キャンペーンもあります。適宜ご検討ください。

2) 3回のエクスポート・インポート
今まで弥生会計で作成していた帳簿をMFで継続するため、データを移す必要があります。弥生会計でCSVファイルを「エクスポート」し、MFで「インポート」するのです。PC画面を行ったり来たりしながら、次の3ファイルについて繰り返すこととなります。
  勘定科目
  開始残高
  仕訳

具体的な手順はMF社ウェブサイト(FAQ「弥生会計」からのインポートはどこまでできますか?)にてご確認ください。ここでは作業時の注意点を3点挙げておきます。

①前年分から移行する
例えば令和6年度からMFを使い始める場合は、「事業者・年度の管理」コマンドより令和5年度を選択し、前年分のデータ移行から始めることをお勧めします。令和5年度の仕訳を全て取り込み、BS、PLが確定申告書と合致することを確認した上で、「決算・申告」>「次年度繰越」を行います。すでに弥生会計で入力した令和6年度の仕訳があれば、さらに4つ目のデータファイルをエクスポート・インポートします。

前期分のデータが入っていることにより、令和6年分の入力を行う際、「前期比較」画面で確認して、抜け漏れを防ぐことができるようになります。

②データの出力先を指定する
弥生会計からデータをエクスポートする際、出力先を指定しないと、PC内のどこかにある「YAYOI」フォルダの奥の方に出力されてしまいます。MFでインポート元を指定するのが面倒になりますので、出力先「ダウンロード」フォルダなどの分かりやすい場所にすることをお勧めします。

③勘定科目を整理する
MFの勘定科目・補助科目は、基本的に自由に追加・削除できますが、一部のデフォルト科目については削除できません。例えば、次のようなものです。
  勘定科目「預り金」_補助科目「雇用保険
  勘定科目「預り金」_補助科目「所得税
  勘定科目「旅費交通費」_補助科目「通勤手当

弥生会計で「預り金_雇用保険料」、「預り金_源泉徴収税」、「旅費交通費_通勤費」など異なる科目名を使用していた場合、似た名前の科目が共存してしまい、混乱の元となります。MFデフォルト科目に統一してしまいましょう。「仕訳帳」>「一括編集」を使うと、楽に変換することができます。

3) 固定資産の登録
残念ながら、固定資産データをエクスポート・インポートにより移行する機能は、今のところありません。MFの「決算・申告」>「固定資産台帳」にて「固定資産の追加」タブを選択し、前年の確定申告書などを見ながら、固定資産の情報をひとつずつ入力しましょう。

4) データ連携
銀行口座のネットバンキングやクレジットカードの利用明細とデータ連携できるのがMFの真骨頂です。さかのぼってデータ取得できる期間に制限がある場合もありますので、早めに設定してしまいましょう。

「データ連携」>「新規登録」から、使用中の銀行口座クレジットカード電子マネーネット通販レジシステムなどを登録します。なお、事業用の銀行口座は、個人名であっても「法人用口座」に区別されているかも知れませんので、ご注意ください。


以上、他の会計ソフトからMFへ移行する際の手順を簡単にまとめました。MFへの変更を検討されている方のご参考になれば幸いです。

最後に当事務所の宣伝をひと言。
柏の葉税理士事務所では、MFへの会計ソフト切り替えを積極的にお手伝いしています。月額顧問料は11,000円~で、契約期間は6ヶ月間以上としています。ご自身でのデータ移行が不安だったり、半日程度の作業時間が惜しいと思う個人事業主の方は、ぜひサポートをご検討ください。初期設定のみならず、「自動仕訳ルール」や「仕訳辞書」の整備までお手伝いしますので、日々の記帳作業が楽になりますよ!
 当事務所の価格表はコチラ→ 柏の葉税理士事務所_税務顧問契約

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

徳田大輔

千葉県柏市の「ひとり税理士」です。財務コンサルと税務顧問により、経営者様をサポートいたします。会計ソフトはマネーフォワードを使用。マネーフォワードの導入支援や業務効率化支援を得意としています。

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