■子どもでも受講可能なMG研修
マネジメントゲーム研修(MG研修)とは、
製造業の会社経営をボードゲームで疑似体験しながら、
経営や会計の基礎知識、分析力、意思決定力などを養う研修です。
正真正銘のビジネス研修ではありますが、
社会人だけを対象としているわけではありません。
社会に出る前の大学生、高校生はもちろんのこと、
小学4年生からでも受講可能とされています。
実際に、とあるインストラクターさんのお子さんは、
小学生の頃から大人に混ざって受講されています。
そこで私も、中学1年生の長女を誘って、
一緒にMG研修を受講してきました。
今回は、長女と参加して気づいたことをまとめてみます。
■中学生の長女と参加してみた
①まずは参加してもらう
個人差はあると思いますが、中学生といえば自我が芽生え、
家族と行動することを煩わしく感じる時期です。
部活動や習いごとなどで忙しくもなり、
「面白い研修があるから、一緒に行こうよ」
と誘ったところで、簡単には首を縦に振りません。
私は、長女がお小遣いを欲しがっているタイミングを狙って、
「日当5千円。2日間参加したら1万円」
という条件で誘い出しました。
甘いエサで釣ったようにも見えますが、
私としては、将来、事業を少し手伝ってもらうための先行投資でもあります。
別に、私の後を継いで税理士になってもらうつもりはありません。
ただ、軽作業を手伝いながら社会勉強をしてもらったり、
私に万一のことがあったときには、
事業の後始末を少し手伝ってもらったりできればと考えています。
②研修で得られたもの
MG研修では、ゲームに集中し、
限られた時間の中で素早く判断し、行動する必要があります。
30分程度のゲーム時間の中で、
1卓6人のプレイヤーがそれぞれの経営目的を達成しようとするため、
「えーと、何をしようかな。どうしようかな」
といつまでも迷っている余裕はありません。
材料を仕入れ、製品に加工し、販売する。
そして利益を確保し、未来への投資につなげる。
考えているだけでは会社は動かず、
材料を仕入れただけでタイムオーバーになってしまうことさえあります。
ゲーム中の長女はいささかマイペースで、
私は陰でハラハラしながら見ていました。
それでも最後まで集中を切らすことなく、
卓の流れにもついていきながら、
なんとかゲームを回すことができていたと思います。
インストラクターさんの講義では、
・過去の名経営者の逸話
・ご自身が経営する会社の歴史や工夫
・実在する葬儀会社の経営戦略
・人生の持ち時間を俯瞰し、学べる時間について考える話
など、さまざまなテーマを分かりやすく話してくださいました。
父親から話しても簡単には伝わらないことでも、
研修という場で、第三者である講師から聞くことで、
伝わるものがたくさんあったように思います。
③大人と関わる経験
今回参加したMG研修は、
比較的若い受講者が多いのが特徴的でした。
受講者23名のうち、中学生2名、大学生5名、
20代の若手会社員が8名ほど。
MG研修によっては40~50代の男性が中心ということも珍しくないので、
中学1年生の長女にとっても、
比較的なじみやすい環境だったと思います。
もっとも、長女はあまり社交的な方ではなく、
周りの方々と積極的に関わろうとはしていませんでした。
緊張や遠慮、萎縮もあったのでしょう。
せっかくの「周りの大人に甘えられるポジション」を
十分に活かしていなかったのは、少し残念でした。
とはいえ、人生経験の浅い中学1年生に
そこまで多くを期待するのも酷というものです。
知らない大人たちに囲まれながら、
2日間、最後まで逃げずに参加しただけでも、
十分に及第点だったと思います。
④父親の「働く姿」を見せる
そしてもう一つ、
今回参加して良かったと思ったことがあります。
私自身の「働く姿」を長女に見せられたことです。
私がどのように自己紹介をしているのか。
初対面の方と、どのようにビジネスの挨拶をしているのか。
計算に困っている初心者に対し、どのように声をかけ、手助けしようとしているのか。
普段、家庭で一緒に暮らしているだけでは、
子どもが親のこうした姿を見る機会は、意外とありません。
MG研修を通じて、
「父親が外の世界でどのように人と関わり、仕事をしているのか」
を少しだけ知ってもらえたことも、
親子にとって貴重な経験になったと感じています。
■いつか点が線に
受験科目とは異なり、
税金や社会保障、そして経営・会計については、
自ら求めない限り、学ぶ機会がそれほど多くありません。
今回のMG研修は、
長女がそうした世界について知る、
一つの出発点になったと思います。
もちろん、一度の研修ですべてが身につくわけではありません。
それでも、今回一つの「点」を置くことはできました。
これから2つ目、3つ目の点を置いていき、
いつかそれらが線につながってくれればと思っています。




